映画「ある男」観てきた
母性か、ドントウォーリーダーリンか、この作品にするかで迷った挙句「ある男」を鑑賞。
実は冒頭5分以内で泣いてしまい、手拭いを取り出さざるを得なかった。
え、早すぎんか。まだ何も登場人物の背景の描写ないのに。
まあ、つられて泣いてるのは私だけだったが…
あらすじにある通り重たい内容。覚悟して臨まなかったら座席に沈むような。
ただ、小藪さんが出てるとは知らず、びっくりしたあとでニンマリ。
辛い過去を抱えた人、必死に建前で生きる人、無神経な人、色々でてくる中で
小藪さんはニュートラルでちょっとふざけてて面白い感じなので、そこで沈みから戻れる。救い。
全般的に、ナチュラルに会話に出てくる差別とかがヒリヒリする。
恵まれた人間の無意識の無神経さとか偏見、そういうものに対して水をぶっかける作品だと思う。
真面目な感想を書きたいんだけど、正直1番やばかったことを書く。
妻夫木くんの色気がやばかった。
仕事でも家でも建前でやり過ごす有能弁護士。
無神経な人たちの本当に無神経な発言にも、何事もないような柔和で涼しい顔をしてやり過ごすが、そのまま幾つもの出来事を看過できるわけはなく…
葛藤や苦悶が凄く伝わってきて、孤独にそれに耐えている。
怒りの感情を出すシーンも2回ほどあるけれども、あくまで理性があり、常識の範囲内で感情を露わにする彼にかなりゾクゾクしてしまった。
あーこれは抱きしめたい。抱擁してあげたい。とマジで思った。
聖母たちのララバイやでこれは。